透明背景の黒いロゴは、明るいタブではきれいでも暗いタブでは見えなくなります。ICOは切り替えられませんが、SVGファビコンならブラウザのテーマに応じて色を変えるCSSルールを含められます。

ひとつのファイル、ふたつの背景
ブラウザがシステムのテーマに従うため、同じページでもタブの背景が白に近い人も黒に近い人もいます。片方だけを想定した単色ファビコンは、もう片方では読めなくなります。
対策として不透明な色付き背景を使うサイトもあります。有効ですが、大手ブランドのような切り抜きシンボルに比べて、重たい塊に見えることがあります。
ブラウザに選ばせる方法なら、JavaScriptもサーバー側の判定も不要です。
可変SVGの仕組み
SVGは平面画像ではなく文書なので、styleタグやメディアクエリを含められます。prefers-color-scheme: darkルールで、ブラウザがダークテーマのときのパスの塗り色を変更します。
通常はライトテーマ用の色を初期値にして、ダークモードでは別の色に置き換えます。ブラウザは表示時に適切なルールを適用し、テーマを切り替えるとタブもすぐに更新します。
単なる色の反転だけでなく、まったく別の図柄も使えます。ライト時は切り抜きシンボル、ダーク時は塗りつぶしのバッジ、といった切り替えも可能です。
.icoと一緒にSVGを指定
link rel="icon" type="image/svg+xml" href="/favicon.svg"でSVGを指定します。対応ブラウザはSVGを優先し、非対応ブラウザはルートのfavicon.icoにフォールバックします。
どちらも削除する必要はありません。2種類を併用して、それぞれの対応範囲を補います。32ピクセルのアイコンにも段階的な機能拡張を適用できます。
ただしSVGファビコンは単体で完結する必要があります。この用途では外部フォント、リモート画像、スクリプトを読み込めません。文字は輪郭線に変換してください。
ダークモード対応の範囲
ダーク用バリエーションが適用されるのはデスクトップのファビコンです。不透明なPNGであるApple Touchアイコンや、Androidが独自の背景で表示するマニフェストアイコンには影響しません。
すべてのブラウザが対応するわけではありません。Chromium系とFirefoxは可変SVGを読み込みますが、Safariはバージョンによって対応が異なります。非対応時は.icoへ自動で切り替わります。
ライト用をすべての訪問者向けの基本デザインにして、ダーク用は対応ブラウザで表示を改善するための追加機能として考えましょう。
一次資料
よくある質問
favicon.icoはダークモードに対応できますか?
いいえ。ICOはテーマを扱わない固定のラスター画像です。メディアクエリを含められるのはSVGなので、現在の構成では両方を用意します。
ライト用とダーク用にSVGが2ファイル必要ですか?
いいえ。ひとつのSVG内でprefers-color-schemeにより両方のデザインを切り替えます。追加のリクエストや判定コードは不要です。
ダークテーマの表示を確認するには?
OSのテーマを切り替えてタブを再読み込みします。生成ツールではライト・ダークのタブプレビューが並ぶため、何度も切り替えずに確認できます。